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まんが、ドラマ、映画の感想

漫画「るるひかる」1巻感想

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漫画は表紙買い派です

 

さて感想を書く前に

自分の中で商業誌の定義は売れるか売れないかだと思っています

 

つまりそれは老若男女、大衆におもしろいと思ってもらえるか否かだと思います

 

こう書くとすごいやばい人みたいで笑う

でも、誰も売れたくなくて商業誌で描く人はいないと思います

 

もちろんその雑誌の購買層によって最初にこの年代にうければいいやはあると思うが

 

その層だけにうければいいやの突き詰めた先は同人誌がする事だと思ってる

商業誌には商業誌のする事があるはずかと思ってます

 

ちなみにこの作品はコミックバンチwebで連載してる作品で商業誌としては発売はしてないです

webマンガサイトが今や当たり前に無数にあって、一定の人気があればちゃんと書籍化もする世界はいい事だ

 

だけど自分の上の理論はボヤける原因でもあるので難しい

 

が、書籍化した時点で自分は商業誌の括りで考えるようにしてます

 

では早速感想箇条書き

 

表紙について

買って開いてびっくり

表紙の絵と絵柄が思ってたのとちょっと違う

表紙の2人をもう少しなんとかしてれば若年層も狙えたのでは

 

 

組み合わせの難しさ

吸血鬼と伝統工芸が今作品の組み合わせ

 

伝統工芸に限りませんが、そもそも一般認識の低いものとの組み合わせってめちゃくちゃ難しい

 

伝統工芸にしてる時点でもう若者世代はぶった斬ったなと感じますし

コミックバンチwebがどの層が見てるのか大体つかめる

 

受けやすい世代を狙った上でさらにその周りの世代を巻き込めるぐらいの力がない限り

なかなか作品として続いていくのは難しい様に感じます

 

そしてメインワンテーマでない時、さらにその難しさは跳ね上がる

 

どちらに比重を置くかが求められるからだ

このバランス感覚は容易な事じゃない

 

るるひかる1巻はそのバランスは悪くない

 

吸血鬼とされる特殊体質「接血種」と伝統工芸の説明は半々でちょうどいい

 

どちらも説明し過ぎず、かといって少ないわけじゃない

 

ベースとしてその世界観がわかる程よい説明だった

 

世界観

世界観はわかった

しかし1巻を読んだ私の感想は善人しかいない世界なのか?と言う疑問

 

「接血種」は稀だと言う設定で、偏見が描かれない綺麗な世界なのだ

 

それは世界観の説明が終わると一気に伝統工芸色が強くなってくる事に原因がある様に思う

もちろん吸血鬼要素がストーリーの要の部分だから薄れたとは言い切れない

 

「接血種」を忌み嫌う時代が絶対あったはずなのに、それがもう過ぎ去った過去の世界だからなのか

 

それともあくまでも伝統工芸がメインな為、その要素はいらないとの判断なのか

 

1巻では早すぎる待てなのか

 

綺麗な伝統工芸を表す様に、誰もが綺麗な心の持ち主で見ていて良くも悪くも安心感さえある

 

この先「接血種」を忌み嫌う伝統工芸師が「記憶伝承」を拒む話などが出て来ればより世界に深みが出て面白くなっていきそうではある

 

エドゥアルト•シュヴェツ

彼がこの作品の今後を左右しそう

 

最大の盛り上がりが予想される彼の過去

これによって自分の中の評価は決まりそう

 

今の1巻だけで言えば、彼がなぜ工芸の「記憶伝承」をしているかの興味は低い

 

「接血種」が描きたいなら様々な「接血種」を描いていくのが筋だがおそらくエドゥアルトでなければいけない

 

伝統工芸でなければいけない作者のこだわりが見える

しかしそうなってくるとるるは?

 

もしくはるるは様々な「接血種」の「記憶伝承」を渡り歩くのか?

 

るる

自分が不老不死だと聞いてああそうですかと特段不死に対する恐怖も1巻ではあまり見えなかった

 

もちろん戸惑ってはいるがその不死というその重いテーマにおいてそれだけ?と疑問は浮かぶ

 

彼女もまた実直に「記憶伝承」とだけ向き合いエドゥアルトから何かを学ぼうとしている

 

唯一エドゥアルトに要は伝統工芸師を殺してると言った時はおお!と思った

 

 

まとめ

ここまで書いてきたのを読んでくれた人はわかる通り、吸血鬼と伝統工芸のテーマはお互いがお互いにとってあまりに重すぎる

 

それゆえに1巻を読む限りでは上澄しか受け取れない

 

これが1巻の難しさだと思う

だが自分も含めて連載を追わない読者を取り入れるならこの1巻が全てである

 

もちろん「接血種」や「記憶伝承」と言ったワードセンスや不老不死である吸血鬼の設定を今の現代と同じ様な世界設定にこのように持ってきたのは新しく面白い

 

伝統工芸についても、何も知らない自分でも伝統工芸師がそれに命をかけ生きてきた想いに胸を馳せられるし、作者がいかに勉強して作品に取り込んでいるのかがわかる

 

だけど続きを読むかと言われたら難しい

1巻を読む限りでは伝統工芸師に思いは馳せられても「接血種」達に思いを馳せられないのだ

 

るるがこの先何の「記憶伝承」をしていくか決めたかだけはチェックしたい

 

 

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